ベンチプレス100kg
筋トレをしているトレーニーの方々にとって、ベンチプレス100kgは憧れの数値。
- ベンチプレス開始3か月で100kg達成
- そこから5か月で147.5kg達成
今回は上記のようなベンチプレス歴のわたしが、ベンチプレスのMAX重量を更新するためにやったトレーニング方法や頻度などを詳しく説明していきます。
- ベンチプレスの重量を伸ばしたい
- ベンチプレス強くなりたい
このような方に少しでも参考になればという気持ちで書いていきますので、お役に立てればなによりです。
強くなるためにやったこと
長い記事になりそうなので、先に結論を書いておきます。
《結論》
「ベンチプレスは頻度を上げれば強くなる」
です。
強くなるためにやったことは・・・
- 毎日ベンチプレス(エブリプレス)をやる
- パワーフォームでやる
- パワーリフターのプログラムを実施する
- 柔軟性を向上させる
上記の4つになります。
この4つについて、詳しく説明をしていきます。

毎日ベンチプレス(エブリベンチ)をやる

ベンチプレスを強くするためにやったことの1つ目は
毎日ベンチプレス(エブリベンチ)です
毎日ベンチプレスなんて無理だよ…
大半の人はこのように思うのではないでしょうか?
ベンチプレスを強くするために大事なことは2つあります
- 正しいフォームを身につける
(自分の身体に合った適切なフォーム) - 筋力を上げる
(肉体的筋力と神経系)
上記2つをクリアするためには、
ベンチプレス=筋トレ
この考えを捨てる必要があります。
ん、どういうこと…?
筋トレのベンチプレスではなく、
ベンチプレスを強くするためのベンチプレスをする必要があります。
つまり!
ベンチプレスの練習を毎日します
これが、エブリベンチプレスです。
スポーツ選手の練習と同じこと

プロサッカー選手も【練習】をします。
プロ野球選手も【練習】をします。
それは、本番で最高のパフォーマンスを発揮するためです。
ベンチプレスも一緒です。
【本番】=重量更新挑戦日
その日のために【練習】することが大事です。
練習の頻度
- 週に1回しか練習しない人
- 週に3回練習する人
- 毎日練習をする人
どの人が一番上達するでしょうか?
(センスとか運動神経とは考えずに)
毎日練習すればうまくなるです。
ベンチプレスも一緒です。
週に1回ベンチプレスをやる人よりも、毎日ベンチプレスをやった人の方が、はるかに成長速度は速いです。
エブリベンチに向かない人
- 男らしく逞しい胸板が欲しい
- ベンチプレス100kg挙げたい
- ベンチプレスが好き
などなど、ベンチプレス100kgを挙げたい目的は人それぞれだと思います。
エブリベンチをやることで、ベンチプレスは強くなり、MAX重量は伸びます。
しかし!
ダイエット目的で少しだけ筋トレしてる人や、週に1.2回しかベンチプレスができない環境の人には、エブリベンチはおすすめできません。
また、今トレーニングしている時間が、今のスケジュール的にいっぱいいっぱいの人にもおすすめできません。
なぜなら
- エブリベンチは最低でも週5回やる
- ダイエットではなくMAX重量更新が目的
- エブリベンチを始めるとトレーニング時間が伸びる
という理由だからです。
『いや、それでもベンチプレスを強くしたいんだ!』
という方は、ここからエブリベンチのやり方や頻度、わたしが実際にやって効果があったプログラムの紹介をしていきます。
エブリベンチのやりかた

毎日ベンチプレスをやるのが【エブリベンチ】
とは言っても・・・
毎日ベンチプレスできないよ…
このような方もいるかと思います。
最低でも週に5回のベンチプレスを実施したいところであります。
エブリベンチは追い込まない
筋トレ=挙がらなくなるまでやる
エブリベンチでこれをやってしまうと、筋肉痛が発生してしまい翌日のパフォーマンスが落ちます。
他の筋トレは追い込んだとしても、ベンチプレス(胸のトレーニング)は追い込みません。
それじゃ筋肥大しないのでは…?
大丈夫です!
胸トレは追い込まないエブリベンチのみ
他のトレーニングも、基本的にはスクワットとデッドリフト・懸垂がメイン
BIG3と言われる【スクワット】・【ベンチプレス】・【デッドリフト】で、一年間に22kgもの体重が増え、胸囲は95㎝から120㎝まで増えました。
筋肉痛にならなくても筋肥大します
エブリベンチは
- 決まった回数
- 決まったセット数
だけを毎日実施します。
物足りなくても、決まった回数とセット数をこなしたら終了です。
エブリベンチの重量設定

エブリベンチを実施する目的は
【適切なフォームの習得】
適切なフォームとは
全身の力をバーに伝えられるフォームです
MAX重量とMAXの約70%の重量とでは、後者の方がフォームの維持が楽です。
(本来はMAXでもフォームが崩れないのが理想)
とくにMAX重量が100㎏に満たない方は、MAX重量付近でフォームが崩れやすくなります。
これからエブリベンチを開始するという方は、
まずはMAX重量の約70%で重量を設定します
MAX重量の注意点
MAX重量とは
【フォームを崩さずに挙げることができる重量】です
- かかとが床に着いてる
- お尻がベンチ台から離れてない
- バーを胸まで下ろしてる
これらが最低条件です。
よくあるのが【尻上げベンチ】です。
尻を挙げると、ベンチの重量は増えます。
尻を浮かさない状態で挙げられるMAX重量が、あなたのベンチプレスのMAX重量です。
エブリベンチのセット数と回数
5回を5セットです
「え?それだけしかやらないの?」
と、思うかもしれませんが、70%の重量設定で5×5です。
筋トレで重要なのは【トレーニングのトータルボリューム】です。
トレーニングボリュームとは
【重量 × 回数 × set数】× 1週間のトレーニング回数
例を挙げて説明します
- 週に2回の筋肥大ベンチプレスをやる人
- 週に5回のエブリベンチをやる人
週に2回の人 | 週に5回の人 | |
MAX重量 | 100kg | 100kg |
セット数 | 3 | 5 |
メイン重量設定 | 80%で80kg | 70%で70kg |
set.1 | 10回(総重量800kg) | 5回(総重量350kg) |
set.2 | 8回(総重量640kg) | 5回(総重量350kg) |
set.3 | 6回(総重量480kg) | 5回(総重量350kg) |
set.4 | - | 5回(総重量350kg) |
set.5 | - | 5回(総重量350kg) |
1日のトレーニングボリューム | 1,920kg | 1,750kg |
1週間のトレーニングボリューム | 3,840kg | 8,750kg |
その日1日のトレーニングボリュームは、追い込んだトレーニングをした人の方が高いのですが、1週間のボリュームは週に5回やった人の方がはるかに高くなります。
物足りなくてもMAX重量も伸びて筋肥大もする。
これがエブリベンチの効果です!
パワーフォームでベンチプレスを実施する

ベンチプレスを強くするためにやったことの2つ目は
【パワーフォーム】です
パワーフォームを簡単に説明すると
パワーリフターがベンチプレスを行うフォームです。
全身の力をバーベルに伝えるためのフォームです。
- 足の裏を床にべったりつける
- 頭・背中・お尻をベンチ台から離さない
- バーベルを胸まで下ろす
- 胸の上でバウンドさせない
パワーフォームはズル!?
パワーフォームと聞くと
「ブリッジ組めば誰でも挙げられる・・・」とか
「パワーフォームは反則だ・・・」と思う人もいるかもしれません。
実際にフォームを組んでみればわかりますが・・・
通常のベンチプレスより「キツイ」です。
わたしはパワーフォームの組み方を、YouTubeを見て研究しました。
一番わかりやすく解説しているのが【BURST LIMIT】。
パワーフォームにすると重量が落ちる
フォームを変更すると、重量が落ちます。
それどころか、パワーフォームを維持することも難しいです。
その理由は
- パワーフォームを維持するための筋力がない
- パワーフォームに慣れてない
- 全身の力を使えてない
重量は落ちるものとして考えて、メインセットの重量を設定してください。
重量が落ちる=今までのベンチが腕力だけのベンチ
だったということなので、全身の力を伝えられるようになれば、もっと重たい重量を持てるようになります!
パワーリフティングプログラムを実施する

ベンチプレスを強くするためにやったことの3つ目は
パワーリフティングプログラムを実施しました
実施したプログラムは3つです
プログラム
- 5 × 5 プログラム
- 5-3-1プログラム
- HPSトレーニング
5 × 5 プログラム
5 × 5 プログラム は2種類あります。
- 毎セット、毎回重量を変更
- 5セットすべて同じ重量で行う
わたしが実施したのは後者で、1セット目から5セット目までを同じ重量で行う方法です。
set.1 | set.2 | set.3 | set.4 | set.5 | |
重量 | 70.0kg | 70.0kg | 70.0kg | 70.0kg | 70.0kg |
回数 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 |
すべてのセットをフォームを崩さずクリアできたら、次回2.5kgアップ。
5-3-1プログラム
5-3-1プログラムは、パワーリフターのジム・ウェンドラーによって作成されたトレーニングプログラムです。
(トレーニングの概要はコチラ)
5-3-1プログラムは4週間で1サイクルで構成されています。
- 1週目:5回 × 3セット
- 2週目:3回 × 3セット
- 3週目:5回、3回、1回で3セット
- 4週目:ディロード
(省略しても良い)
また、5-3-1プログラムではMAX重量の〇%ではなく、TM(トレーニングマックス)の重量で実施します。
set.1 | set.2 | set.3 | |
1週目 | 65% x 5 | 75% x 5 | 85% x 5+ |
2週目 | 70% x 3 | 80% x 3 | 90% x 3+ |
3週目 | 75% x 5 | 85% x 3 | 95% x 1+ |
4週目 (省略可) | 40% x 5 | 50% x 5 | 60% x 5 |
1~3週目までの最終セットには「+」と記載されています。
これは、「予定されている回数を超えて実施してもOK」という意味です。
HPSトレーニング
HPSトレーニングは
- 【H】hypertrophy → 筋肥大
- 【P】power → パワー向上
- 【S】strength → 筋力向上
これら3つの異なるトレーニングを、1週間の間に行うのがHPSトレーニングです。
HPSトレーニングは6週間で1サイクル
筋肥大の日 | パワーの日 | 筋力の日 | |
1週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の80% 1回 × 5セット | MAX重量の80% 限界回数 × 3セット |
2週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の80% 1回 × 5セット | MAX重量の87.5% 限界回数 × 3セット |
3週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の85% 1回 × 5セット | MAX重量の90% 限界回数 × 3セット |
4週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の85% 1回 × 5セット | MAX重量の90% 限界回数 × 3セット |
5週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の90% 1回 × 5セット | MAX重量の92.5% 限界回数 × 3セット |
6週目 | MAX重量の75% 8回 × 5セット | MAX重量の90% 1回 × 5セット | MAX重量の95% 限界回数 × 3セット |
わたしが実施した方法は下記です
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
H | P | S | H | P | S | OFF |
筋力の日の【限界回数】は、疲労が溜まるので5-3-1プログラム同様に「あと2回挙がるか挙がらないか」で止めるようにしたら強度的にちょうどよかったです。
でも、実際にやってみて…
HPSトレーニングをエブリベンチでやることは、あまりおすすめしません。
週3~4回トレーニングする人向きのプログラムだと実感しました。
無理してプログラムを遂行しない

エブリベンチをする際に注意してほしいことがあります。
それは
無理してプログラムを遂行しない
です。
毎日に近いくらいベンチプレスをやっていると、「休むと挙がらなくなりそう…」という不安で休めなくなりがちです。
しかし、
エブリベンチは関節や神経系に大きな負担を与えます。
少しでも疲労や不調を感じたら休みましょう
完全OFFはちょっと・・・
このような人は、軽い重量設定で【フォーム練習】に切り替えましょう。
MAX重量の50%で、5回 × 3セットをきれいなフォームでやるだけです。
フォーム練習のメリットは3つあります
- 疲労を抜くことができる
- 身体がフォームを忘れない
- フォームの修正と確認ができる
軽い重量だからこそできることもあるので、決して無理せず正しいフォームを身につけていきましょう!
柔軟性を向上させる

ベンチプレスを強くするためにやったことの4つ目は
柔軟性の向上です
全身の柔軟性が上がるのがBESTですが、とくに柔軟性を上げたい部分は
- 肩甲骨
- 胸椎
- 太ももの付け根(前側)
上記の3か所です。
その理由は・・・
より高いブリッジを組むためです。
ブリッジが高くなればなるほど、バーベルを移動させる距離は短くなります。
同じ重量でも、移動距離が短い方が使う力が少なくて済みます。
そのためには、ブリッジを高くするための高い柔軟性が必要。
肩甲骨と胸椎の柔軟性が上がると、不思議なほどベンチプレスのフォーム維持が楽に♪
お風呂上りに30分程度、フォームローラーを使用して胸椎・肩甲骨・ふとももの付け根を重点的にほぐしながらストレッチをするのがおすすめです!
まとめ
筋トレすることの楽しさに目覚め、ベンチプレスをやるようになると、誰もが憧れるベンチプレス100kgという大台。
ある程度の重量までは腕力で伸びたとしても、いつか頭打ちになります。
ただ闇雲にやってもケガをするリスクもあがり、重量は伸びない…という停滞期になってしまいます。
そうなると筋トレ自体がつまらなくなって辞めてしまう人もいます。
今回は、ベンチプレス100kgを上げるための方法について、わたしが実践した方法や頻度・トレーニングプログラムをまとめてきました。
- ベンチプレスの重量を伸ばしたい
- ベンチプレスが強くなりたい
- 100kgが挙がりそうで挙がらない
このような方にとって、少しでも参考になればとても嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
